とうふ工房ふえき農園・大津謙さん

地元の人が誇るお酒があるのが素晴らしいですね

南魚沼に来て思ったのが、お酒が本当に美味しいということですよね。もちろんお米もおいしいですけど、お酒に関しては、地元の方が地元のお酒を好きというのはすごいですよね。いろんな人が「八海山が美味しいよ」とか「鶴齢がいいよ」とかおすすめしてくれます。実は僕は茨城のお酒はすごく甘くて馴染めなかったんですけど(笑)、地元のお酒を誇りに思えるというのは素晴らしいことだと思います。

近くに温泉があるのもいいですね。僕、もともと長風呂じゃなかったんですが、こっちに来てから「温泉て気持ちいいんだな」と知りましたね。よく行くのは五十沢(いかざわ)温泉と、「金城の里」と日帰り入浴施設です。少し遠出をするときは松之山とかに行くこともあります。

休日の話題といえば、去年、30年ぶりにスキーをやってみたら意外とできて自分でも驚きました。案外、覚えているもんですね。きっかけは、高校の時の後輩が偶然、湯沢のスキー場でインストラクターをしていることがわかったからなんですが、彼は「冬はスキー、夏はゴルフ」の仕事をしていて、本人は「一年中遊んでるんですよ」と言っていますが、南魚沼というのは、そういう生き方もできる場所なんですよね。

そういえば、最初のころに野菜を作っていて記憶に残っているエピソードはあります。最初のころ、秋に小松菜を作ったんですけど、これが売れないんですよ。昔からこのあたりは冬は野菜が摂れないから、秋はいろいろと漬物を作って冬に備えてきたんですよね。ちゃんと立派に成長した小松菜があっても、「大根の間引き菜は無いか」と聞かれたり、野沢菜、白菜ばかりが人気だったり。とにかく「秋の葉っぱは全部漬物! 秋に緑のものを見たら全部漬けちゃう!」という勢いだったのは印象的です。この時代はそこまで冬に備えなくてもいいのかもしれませんが、それが「この土地の生活の文化」だったんだなと感じ入りましたね。雪国ならではの文化がいまも息づいているということですよね。

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