絶景ドライブルート「魚沼スカイライン」
南魚沼は魚野川を中心に、右岸は2000メートル、左岸は1000メートル前後の山々が連なっています。
この左岸の尾根を縫うように走るのが「魚沼スカイライン」。道幅が狭いため伊豆スカイラインのように「飛ばす」道ではありませんが、眺望は負けず劣らず。とくに春は絶景で、新緑と残雪のコントラストが素晴らしい景観を楽しめます。
正面に見えているのは日本百名山、巻機山(まきはたやま・標高1967メートル)、越後駒ヶ岳(標高2003メートル)をはじめ、越後三山の最高峰である中ノ岳(2085メートル)、標高以上に美しい八海山(1778メートル)など。さらに左右を見渡せば、これまた日本百名山の谷川岳(標高1977メートル)や、武尊山(ほたかやま・2158メートル)、日本一の雪庇ができる守門岳(すもんだけ・1537メートル)などが大パノラマに。
なにしろ魚沼スカイラインからは日本百名山が8つも見えるのです!
巻機山、越後駒ヶ岳、平ヶ岳、谷川岳、武尊山、苗場山、妙高山、燧岳。
これだけ絶景の場所に車で「ひょいっ」と行ける場所は、日本全国、そうはありません。
魚沼スカイラインの入り口は国道353号線の十ニ峠と国道253号線の八箇峠で、全長18・8キロ。途中、5つの展望台が設けられているので、気に入った場所でお弁当をひろげるのもおすすめです。
国道353号線十二峠から魚沼展望台
国道353号線の起点は、南魚沼側から十二峠トンネルを超えた先。右手に道標が現れます。
右折したら、美しい棚田風景を左右に見ながら、山をさらに登っていきます。正面に見えているブナの森は標高1016メートルの当間山。左右にブナが目立ってきたら、魚沼展望台に到着します。
魚沼展望台の標高は920メートルで、5つある展望台のなかでもいちばん標高の高い場所。眺望抜群なのはもちろん、夏でも風が涼しく感じます。しかもこの展望台からは当間山へのトレッキングルートも。山頂まではわずか20分。素晴らしいブナ林なので、時間があればぜひ山頂まで散策してみてください。
魚沼展望台から十日町展望台
魚沼スカイラインのハイライトともいえる区間。魚沼展望台からしばらくは下りのワインディングロード。景観はあまり望めませんが、そのかわり左右には美しいブナ林が広がっています。ゆっくり走ればいたるところに池が点在しているのもわかります。
これらの池にはサンショウウオやモリアオガエルなどが生息。運が良ければニホンカモシカなどの野生動物と出会えるかもしれません。
しばらくすると大沢峠。山を下る道と交差しますがここは道なりに直進。するとほどなくして上越国際スキー場のリフトが現れます。このあたりからは右手に大パノラマ。最高に気持ちいい道です。
十日町展望台は標高730メートルと魚沼展望台より200メートル低いのですが、眺望はこちらが一歩上。魚沼展望台がぐるり270度の眺望だったのに対して、こちらはぐるり360度。十日町側も望むことができます。信濃川の河岸段丘や関田山脈、妙高山。開放感は5つの展望台でいちばんです。
十日町展望台から護国観音
十日町展望台から護国観音までは左右に眺望が開ける、「スカイラインらしい」道。栃窪峠までは道幅も広くて走りやすい道です。
その先はところどころ道幅がかなり細い尾根を這うような道。「よくこんなところに道をつくったなぁ」と感心してしまう場所もあります。左右は絶景。景色に見とれているとガードロープに車を擦ってしまうので気をつけてくださいね。
護国観音は、地域の方々の寄付で建立された、戦没者慰霊の観音様。観音様の裏手には展望台があります。またここからは樽山という眺望抜群のビュースポットへ続く散策路もあります。
護国観音から八箇峠
護国観音を過ぎると次に見えてくるのが六日町スキーリゾートの山頂付近にある電波塔。そして山の景観も徐々に変わって、正面に八海山を望みます。とくに八海山の眺望が素晴らしいのは八箇峠見晴台。八海山は標高こそ周辺の山と比べて低いのですが、迫力は2000メートルの山々以上。切り立った岩山が眼前に聳えます。
八箇峠見晴台を過ぎると、細い道のワインディングロードを下って国道253号線の八箇峠に到着。左折すれば関越自動車道の六日町インターを経て六日町市街に到着します。
【魚沼スカイライン】
通行できるのは融雪後から秋の降雪まで。おおよそ6月中旬〜11月下旬。
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