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MMDO未来の仕事シリーズVol.3『女性がいきいきと活躍する社会のために今できること。南魚沼から始めよう』開催しました

<セミナー要旨>
 2月9日にMMDO主催セミナー「MMDO未来の仕事シリーズVol.3『女性がいきいきと活躍する社会のために今できること。南魚沼から始めよう』」を、南魚沼市ふれ愛支援センター多目的ホール(新潟県南魚沼市坂戸399-1)にて開催しました。 
 当日は定員を上回る77名もの方々にご参加いただき、開会のあいさつは南魚沼市長林茂男の代理として、副市長の岡村聡が登壇。現状、南魚沼市役所の女性職員は約3割、女性管理職は3名とのこと。今回をきっかけに変わっていくこと、そしてそれが移住定住につながると、この日のセミナーに期待を寄せました。

 最初の基調講演には、厚生労働省雇用機会均等課長の堀井奈津子氏から、「女性がいきいきと活躍する社会のために。~女性活躍推進法、各地地域の男女共同参画社会実現への状況と南魚沼への提言」と題して、豊富な経験とデータに基づいた内容をお話していただきました。少子化が進む日本では、2060年には生まれてくる子どもの数は今の約半分になると試算が出ています。ただし多くの人が本当は結婚・育児の希望があり、そのギャップの解決には、安定した就職や待機児童問題、夫婦間の家事育児協力など、複合的な問題解決が欠かせないとのこと。また人口減少は働き手の減少であり、今後鍵となるのが元気な高齢者と女性の活躍である、と指摘する堀井氏。子どもがいてなおかつ働きたいけど働けない女性が約300万人もいる現状は、国際的には珍しい傾向だそうです。

「女性が働きやすいように環境を整えたら、みんなが働きやすい職場になったと言われたことがあります。育児をしながら、病気を治療しながら、高齢者を介護しながら働くといった、制約条件を抱える方が働ける環境を整えないと。女性が働き続けられる効率的な『働き方改革』は、労働環境改善の一丁目一番地です」(堀井氏)

女性の方から昇進を断る傾向にあると一般的に語られることに関しては、女性に限った問題ではないと指摘。その上で堀井氏は「責任あることや経験がないことへの不安は男性も同じで、上司だって昔は不安があったはず。その思いは誰も変わらない」と呼びかけました。

 二人目の講演者である株式会社オリエンタルランド執行役員の永嶋悦子氏は、社会活動推進部・CS推進部担当の立場から、「女性だから活躍できる仕事。企業の事例」をテーマに、オリエンタルランドの実際の施策をご紹介いただきました。オリエンタルランドは従業員の約8割を占める「キャスト」と呼ばれる準社員の約8割が女性であり、年々女性管理職の比率も高まっているそうです。

 「かつては女性が担当できないアトラクションもありましたが、企業の施策や風土、先輩たちの活躍などもあり、男女分け隔てなくいろいろなものを提供していく中で、弊社の目覚しい発展があったのではないかと思います」(永嶋氏)

一般的に接客に向いていると言われる女性も、努力や工夫、そして会社が環境を整えないとその能力は発揮できないということで、オリエンタルランドで実施している表彰制度やレクリエーションも多数ご紹介いただきました。

 講演後は休憩を挟み、コーディネーターにナマラエンターテイメント代表で新潟県健幸大使の江口歩氏と、MMDO代表理事の河合雅樹も登壇して、パネルディスカッションへと移りました。最初に江口氏から「このセミナーの本当の狙いはなんですか」と鋭い質問が飛び、「5年先、10年先を考えたら女性リーダーがもっと出てこないと、地元での活躍を諦めて南魚沼の女性はさらに外へ出て行ってしまうかもしれないと危惧している」と河合が答える一幕も。ディスカッションでは、南魚沼の女性の発信力の高さや魅力を評価する声も聞かれました。江口氏から会場に向けて「本当に活躍したいと思っている女性は?」と参加者にマイクを向ける場面もあり、「本当はやりたい気持ちの人はいて、その気持ちをどう引き出すかが大事であり、実現できる環境を作らないといけない」と提言。さらに「土地ならではの歴史を紐解いたりすれば、性別に関わらず街を生かす自分にしかできない新しい仕事がきっと見えてくる。そこは男女問わず声を掛け合うことも大切」との提言も行われました。まとめの際には、永嶋氏から「女性のお一人様向け旅プランとか、地元の人の意見を集めると色々なことができると思う」、そして堀井氏からは「『〜すべき』にとらわれず、すべての課題解決の中で女性の活躍は基本なので、チームワークを大切に、すぐに結果に結びつかなくても、諦めないで」とのメッセージが寄せられました。

最後に河合より「10年20年後というと遠いように聞こえますが、10年前にスマホはなく、100年前はスキー場もなかった。社会はガラッと変わっていきます。だから今日の話をよかったなと思い出すだけではなく、次のアクションになるきっかけになればいいと思います」と締めくくり、この日のセミナーは閉会となりました。

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