クライマー・ドラマー 斎藤清人さん
仕事を通して、もっともっと新潟を盛り上げたい
現在は、清酒八海山を販売する株式会社八海山に勤めています。
先ほど言った雪国観光圏の食ブランディング事業を通して、“米と酒を中心とした地域の食産業”というものを真剣に考えるようになりました。「この地域の食の魅力にもっと関わり、もっと発信していきたい」と。
それに仕事を通して、「また世界に出たい」という想いも募り、「八海山しかない」と考えるようになったんです。外国で清酒八海山を見かけて「これほど国内外で広く飲まれるお酒は、どんな人々が造っているのだろう。会ってみたい」という憧れもありました。
なにより、挑みつづける山の名を冠した清酒メーカーで働くことは、私にとってあまりにお似合いだと思っています(笑)
一年中、お酒をめぐって色んな人々に会います。酒の会やイベントもあるので、毎年1000人くらいと交流していると思います。
もともと酒と人間が好きで、今も文化人類学的のフィールドワークのようなライフスタイルを続ける私にとって、これほど向いた仕事もないような気がします。それに営業という職務は、間近に人々の笑顔にふれられるので、個人的なやりがい以上の喜びがあります。
新潟県内の営業担当をして6年目になりますが、この仕事を通してやりたい事は2つあります。
一つは、「もっともっと新潟を盛り上げたい」ということ。この地を拠点に、新潟県中に足を運びます。日が暮れればどこかの街のどこかのお店でお酒を飲み、いろんな人に出会い意気投合し、「今度一緒にこれをやろう!」なんて話になります。アイデアと行動力さえあれば、楽しいことはどんどん始まります。幕末の志士・高杉晋作の辞世の句で「おもしろきことなき世をおもしろく」なんて名言がありますが、公私ともに前向きに、どんどんおもしろいことをしようと、日夜たくらんでいます。
もう一つは将来的な目標ですが、「世界の市場開拓に携わっていきたい」です。具体的には、新潟と南米の食のかけ橋といった存在になっていきたいですね。先ほどの通り、私は南米で2つ年を重ねていて、戦後日本のために海を渡り、そのまま現地社会のために人生を費やした功労者を多く知っています。そんな方たちに「おいしい八海山を飲んでほしい」という想いがあります。それに、特にブラジルには約160万人の日系人が住み、ここ数年の経済発展も著しく、ビジネスチャンスも大きいと思います。いつか南米は北米に匹敵する市場に成長するかもしれません。今はまだその時期ではありませんが、来るべき時代に向けていろいろ考えています。
「人間は誰しも役割を持って生まれてきた。それは仕事を通して果たすもの」と教えられますが、私にとっては「清酒八海山を通して、新潟と南米の食のかけ橋」になることなんじゃないかなあと漠然と思っています。もしなれたら、今までの人生と、今と、未来が一本の線上につながるようで、いいですね。
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