南魚沼ってどんな町?
標高2000メートルの山々に抱かれた温泉天国、それが「南魚沼」です。
人口約5万9000人。いわずとしれた魚沼産コシヒカリの名産地、それが南魚沼市です。信濃川の支流、魚野川の両岸には広大な田んぼが広がり、品質の高いコシヒカリを生産しています。
一般的にブランド米としてよく知られている魚沼産コシヒカリですが、「魚沼産のなかでも南魚沼産」の品質が高いといわれ、南魚沼産のコシヒカリは東京や京都の料亭からも引き合いが強く、「米の町」として有名です。
とはいえ、南魚沼の特徴は米だけではありません。なによりも素晴らしいのは自然環境。魚野川の右岸には標高2000メートルの山々が並び、標高1967メートルの巻機山(まきはたやま)と、標高2003メートルの越後駒ヶ岳という2つの日本百名山を有するだけでなく、2085メートルの中ノ岳、1778メートルの八海山などが屏風のように並び、北アルプスや南アルプスにも劣らない山岳風景なのです。
「北アルプスと比べるには大げさでは?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、それには理由があります。
南魚沼市の市街地の標高は、100メートルから200メートル。山奥にありながら実は低地なのです。そこから一気に、ほとんど前山がなく、いきなり2000メートルの山が聳えているという、日本でもかなり変わった特殊地形なのです。つまり南魚沼では、標高差1800〜2000メートルの景観が見られるということです。
これを長野県白馬村と比べてみるとどうでしょう。白馬村の標高は約700メートルで白馬岳の山頂は2932メートル。つまり標高差は2200メートル。わずかに及びませんが、白馬のように前山がなく、いきなりドカーンと山が聳えるので、迫力はけっして負けていない、というわけです。
さらに標高が低いため、「冬もあまり寒くない」というのがポイントです。魚沼というと豪雪地のイメージがあるので「さぞ、寒いのだろう」と思うかもしれませんが、市街地の気温は雪がしんしんと降っていて「今日は寒いなぁ」という日でもマイナス5度程度。マイナス10度以下になる日はまずありません。
雪が降るのでスキー場がたんさんあるのも南魚沼の特徴。有名な「石打丸山」や「舞子スノーリゾート」、「上越国際スキー場」だけでなく、パウダーフリークに大人気の「八海山」、子供連れに最適な「六日町スキーリゾート」など、ゲレンデも多種多様です。
ちなみに、南魚沼産コシヒカリが美味しいわけは、この自然環境にあります。コシヒカリの栽培適地は標高400メートルまでと言われていますが、南魚沼市はそれにドンピシャ。雪がたくさん降るため、水が豊富なのもポイント。しかも標高の高い山に囲まれた特殊な盆地地形のため昼夜の寒暖差が激しく、モチモチした食感のお米が自然にできるのです。
そして温泉が豊富なのも南魚沼の特徴。温泉のイメージが乏しい南魚沼ですが、六日町温泉の湯量は毎分1300リッター! ほぼすべての旅館が源泉かけ流しで利用しているだけでなく、市内には温泉銭湯もあります。そのほか、五十沢(いかざわ)温泉や浦佐温泉など、市内各所に温泉が点在。日帰りで利用できる施設もたくさんあります。
隣接する市や町も魅力的。南側は多くのスキー場がある湯沢町。北側は尾瀬へのルートもある魚沼市。そして西側は「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」で知られる十日町市と津南町。温泉と自然、そしてアートと文化に囲まれた地域、しかもお米とお酒が美味しい! それが南魚沼なのです。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。