気軽なトレッキングルート「坂戸山」。

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直江兼続の居城としても有名な「坂戸山」。

南魚沼は標高2000メートルの山々に囲まれた風光明媚な土地。とはいえ、2000メートルの山に登るにはそれなりの装備も必要です。しかも南魚沼のボトムの標高は100〜200メートル。つまり標高差は1800メートル以上、けっこうな体力も必要です。これが山好きを魅了する理由でもあるのですが、ふつうの人ならこう思うはず。

「気軽に登れるトレッキングルートはありませんか?」

そこでおすすめなのが、六日町駅からも近い「坂戸山」。NHKの大河ドラマ「天地人」の主人公・直江兼続の居城としても有名で、山麓から頂上にかけて、いたるところに遺構も見られます。

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標高は634メートル、東京スカイツリーと同じ高さ。地元の人はスニーカー&片手にペットボトルといった軽装でひょいひょい登る、市民公園のような山です。「今日は10往復目!」なんて地元のおじいちゃんもいるほどです。

市民に愛されている理由は、なんといっても頂上付近からの眺望。標高はけっして高くありませんが、頂上からはぐるり180度、標高2000メートル級の山々を望みます。谷川岳、苗場山、巻機山、金城山、中の岳、八海山……息を吞むほどの絶景が広がるのです。そして眼下には魚野川と魚沼盆地。一面に広がる田んぼはすべて「魚沼産コシヒカリ」の産地です。

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さらに春の魅力は「花」。登山道の随所にカタクリ群生地があり、ヤマツツジや真っ白なタムシバ(コブシのような花)、イワカガミ、イワウチワといった山野草が次々と咲きます。

ただし……。「市民公園のような山だったら簡単に登れるだろう」となめてかかるとけっこう大変。登山口の標高は160メートル。山頂までの標高差は470メートルもあります。しかもメインルートの「薬師尾根」は急坂と階段の連続。振りかえると常に絶景が広がっているので楽しいのですが、かなりきついのも事実。頂上までは約1時間。頑張って登りましょう!

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時間があれば山頂から「大城」までの尾根道もぜひ歩いてください。標高600メートルちょっとの尾根道とは思えないほど眺望抜群で、まるで1500メートル前後の山を歩いているよう。春ならば大城はカタクリの大群生地。紫色の絨毯が待っています。

帰りは桃の木平経由の「城坂コース」もおすすめ。ジグザグ歩きで距離は長いのですが、薬師尾根より傾斜は緩やか。膝に負担がかかりません。

眺望抜群の代わりに木陰もほとんどないので帽子は必需品。水分を多めにとって、熱中症にならないように気をつけてくださいね。

【坂戸山】
六日町駅から登山道入り口まで約15分、山頂まで登り約1時間、下り約45分。
薬師尾根入り口に駐車場とトイレあり。

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