渡辺保宣さん

春から秋は野菜作り。今年は道の駅とかの直売所にも持っていきたいですね

家の周りはみんな畑で、敷地の真ん中に家があるって感じです。不動産の宣伝文句でも「耕作中の畑がありますよ」とあって、それが気に入って買ったんですよ。だから春から秋はいろいろな野菜を育ててます。今は畑だけで田んぼやってないですが、「もしやりたいんだったらあるよ」とは近所の人から言われています。でも田んぼは大変そうだから。田んぼを持っていても自分で耕作しないで専業農家に頼んで作ってもらってる人も多いくらいですからね。

春は山菜とりにも行きますよ。家から歩いていけますから!

去年は、自分で育てた大根を干して沢庵を作ったんですよ。糠と塩だけで。売っている漬物はあんまり好きじゃないから。

そういえば、ずっと、ゼンマイを干すためのむしろを探していたんです。ゴザは売っていてもむしろはあんまり売っていないですからね。ゴザよりも、むしろの方が毛羽立っているからか、その方が乾燥にもいいんじゃないかと思っていたんですよね。ところが地元で作っている人がいると聞いたら在庫が無いと言われたりして。そうしたら先日、ホームセンターに地元の人が作ったものがあったんでようやく買えたんですよ。今年はこれでゼンマイを干すつもりです。

春から秋はそうやって野菜を作ったりしています。冬は暇そうに見えますが、自然落下の雪をどかすのが大変な毎日です。そうしないと車を出せないですから。

去年までは、平日に以前勤めていた会社の仕事をときどき手伝ってましたけど、今年はやってないので、春からは作った野菜を道の駅とかの直売所に出荷しようかなと思っています。


移住は若いうちにするのがおすすめと、よく話をしています

先日、4日連続で雪が降った時は「えらいところに来たな」と思わないわけじゃなかったけど、それでも昔からみんなここに住んでいた訳じゃないですか。それこそ塩沢の鈴木牧之さん(江戸時代のベストセラーとなった「北越雪譜」の作者。豪雪を知らない江戸の人々に、地元・塩沢をはじめとした雪国の暮らしを紹介した)の時代なんて、軽い氷河期みたいなもので、いまより格段に寒くて、半年以上、雪の中に暮らしていたと思いますが。いまはせいぜい雪が降るのも4ヶ月くらいですから、当時とはぜんぜん違います。

市内の道路には消雪パイプが通っていて、雪が降ってる時はともかく、降りやむとすぐに道の雪はとけるし。暮らしやすいですよね。

ただ、所要があって2ヶ月に1回くらいは東京に行きます。そのくらいは東京に行く機会を作っておこうかと思って。妻も東京に用事を残しているのでちょこちょこ行ってるから、ワンルームの仕事場を持っているんです。そこで寝ることもできるから、宿の心配はないですね。もしできるなら、両方に拠点があるのはいいと思うんですよ。

ただ、移住を考えている人にはいつも話していることがひとつあります。

「来るんだったら若いうち、50代で来なさい。40代だったらもっといい」と。

我々団塊の世代がもう70歳前後ですけど、そんな歳になってからじゃなくて、若いうちの方が体力もあるし、その土地にも溶け込めるし。

私は奈良県出身で妻は青森県出身なので、二人とも知り合いとかはない中で移住しました。はっきりいって近所の人からは良くしてもらってますよ。知らないところに新しく入ると、馴染めないということもあると思うんですが、そんなこともなく、結果的にいいところに来たなと思います。

だから、移住から3年たって、後悔していることはあまり無いですね。本当に楽しく過ごしています。


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